大さんぽ券プレミアムを手にして屋内に足を踏み入れると、そこには驚くべき「生活の実体」が広がっています。本施設最大の特徴は、展示物にロープやアクリル板の仕切りがほとんどなく、来訪者が引き出しや押し入れを自由に開けられる点にあります。
考古学者の父・草壁タツオが執筆に没頭するお父さんの書斎には、所狭しと積まれた学術書や散乱した原稿用紙、使い込まれた万年筆が並びます。足の踏み場もないリアリティは圧巻の一言です。
台所へ進むと、劇中でサツキがお弁当を作っていたかまどや流し台が当時のままのスケールで現れます。勝手口を出た裏庭には、サツキとメイが水を汲み上げた手押し式の井戸ポンプがあり、実際にレバーを動かして冷たい地下水を汲み出す体験も可能です。さらに、お父さんと一緒に入った薪焚きのお風呂場(五右衛門風呂)のタイルや焚き口の煤けた風合いに至るまで、細部へのこだわりには目を見張るものがあります。