乗り放題きっぷを利用する際、旅行者が最も陥りやすいトラブルが新幹線や特急列車への乗車ルールに関する誤認です。現場の駅員への取材や問い合わせ事例でも、「特急券さえ別途買えば、新幹線や特急に乗れると思っていた」という勘違いが後を絶ちません。
原則として、秋の乗り放題パスは「乗車券」としての効力が普通列車・快速列車に限定されています。そのため、特急券や新幹線特急券を追加購入したとしても特急・新幹線には乗車できません。もし誤って乗車した場合、特急料金だけでなく、乗車した区間の普通運賃も全額別払いで請求されるという手痛い金銭的ダメージを受けることになります。
ただし、普通列車の運行が極端に少ない孤立区間や地理的事情を考慮し、例外的に特急・新幹線の利用が認められている特例区間が指定されています。
- 石勝線(新得〜新夕張):普通列車が運行されていないため、同区間内相互発着に限り、特急列車の普通車自由席に乗車可能。
- 奥羽本線(新青森〜青森):同区間内相互発着に限り、特急・全車指定席快速列車の普通車空席に乗車可能。
- 宮崎空港線(宮崎〜宮崎空港):同区間内相互発着に限り、特急列車の普通車自由席に乗車可能。
- 佐世保線(早岐〜佐世保):同区間内相互発着に限り、特急列車の普通車自由席に乗車可能。
さらに、本州と北海道を行き来する旅行者の救済措置として設定されているのが「北海道新幹線オプション券」です。大人2,490円、こども1,245円を追加購入することで、北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅〜木古内駅間(普通車立席)および道南いさりび鉄道線(木古内〜五稜郭)を片道1回利用できます。青函トンネルを越えて北海道へ渡るルートを維持するための重要な補完手段となっています。