ドラマ版から22年の時を経て、実写化の歴史に新たな金字塔を打ち立てたのが、2021年3月から4月にかけて上演された舞台『笑ゥせぇるすまん THE STAGE』です。演出を手掛けたのは、独創的な世界観で知られる小林顕作。そして、喪黒福造役に抜擢されたのは、2.5次元舞台を中心に圧倒的な人気と実力を誇る佐藤流司でした。
当初、原作のふくよかな中年男性というビジュアルとは対極にある、シャープで若きイケメン俳優の起用に対して、原作ファンや舞台ファンの間では「どのような舞台になるのか」「あの不気味さを表現できるのか」と大きな話題を呼びました。しかし、幕が上がるとその懸念は瞬く間に絶賛へと変わりました。
黒のトレンチコートに身を包んだ佐藤流司は、長身を活かしたスタイリッシュな身のこなしと、底知れない闇を感じさせる重厚な芝居を展開。さらに、ミュージカル要素を取り入れた歌唱やダンス、アンサンブルキャストの身体表現を巧みに融合させ、2.5次元ならではのエンターテインメントへと昇華させました。劇場を包み込む「ドーン!」の音響と照明演出は圧巻で、観客を作品の魔力へと引き込みました。
ネット上の観劇レビューやSNSでは、「原作へのリスペクトを保ちながら、新時代の喪黒福造を完全に構築している」「ダークでありながら最高にポップで中毒性がある」といった感想が相次ぎ、実写化における新たなアプローチとして高い評価を獲得しました。