ネット上の掲示板やSNSでは、高校受験の偏差値に関する断片的な情報や誤解が蔓延しています。志望校選定で致命的な判断ミスを犯さないために、現場のデータが示す3つの盲点を解明します。
第1の誤解は、「北辰偏差値と高校入試の出題難易度が完全一致している」という思い込みです。北辰テストは県内の公立標準問題をベースに設計されているため、基礎〜標準問題をミスなく解く生徒が高い偏差値を獲得しやすい構造があります。しかし、前述の通り公立の学校選択問題や慶應志木・早稲田本庄の一般入試は、思考力・論述力に特化した難問が出題されます。北辰テストで偏差値70を取っていても、難問対策を怠れば本番の学力検査で大崩れするリスクを孕んでいます。
第2の盲点は、「高校偏差値の高さがそのまま大学進学実績を保証するわけではない」という点です。特に中高一貫校の高校募集枠では、中学から入学した内進生と高校から入学した高入生が進度面で分かれるケースや、途中で合流して進学実績の母集団を形成するケースがあります。公立校においても、自律を重んじる学校では現役志向よりも浪人覚悟で東大・難関国立大に突撃する文化が残っており、現役進学率を重視する家庭との間にミスマッチが生じることがあります。
第3の盲点は、「確約を取った私立校への甘え」です。早期に併願確約を得たことで安心し、冬休みに公立対策の学習強度が落ちてしまう受験生が毎年後を絶ちません。公立トップ校の合否は、残り1〜2ヶ月における記述力・スピードの研ぎ澄まし方で数点差の間に数十人がひしめき合います。