新月のデクラレーションを実践する際、多くの初心者が神経質になるのが「ボイドタイム(Void of Course)」の存在です。ボイドタイムとは、月が次の星座に移動するまでの間、他の惑星と主要な角度(アスペクト)を形成しない空白の時間帯を指します。
伝統的な占星術において、ボイドタイムは「月の働きが無効になる」「判断ミスや連絡の行き違いが生じやすい」とされ、この時間帯に重要な契約を結んだり願い事を宣言したりすることは避けるべきだという通説が広まりました。その結果、「新月から8時間以内なのにボイドタイムと重なっていて書けない」「うっかりボイドタイムに書いてしまった、もう絶望的だ」と思い悩むケースが多発しています。
しかし、現代の実践者や気鋭の占星術家たちの間では、過度な「ボイドタイム恐怖症」に対する見直しが進んでいます。スピラー氏自身も、ボイドタイムに書くことを完全に禁じていたわけではなく、可能な限り避けることを提案したに過ぎません。
心理学的に見れば、「ボイドタイムに書いたから叶わないかもしれない」という恐れや疑念を抱くこと自体が、強力なネガティブ暗示として作用してしまいます。もし新月を迎えた直後にボイドタイムが重なっている場合は、以下のいずれかの柔軟なアプローチを取るのが健全です。
- アプローチA:ボイドタイムが明けるのを待ち、新月開始から48時間以内のクリアな時間帯に落ち着いて書く。
- アプローチB:時間に制約がある場合、「私は自分自身の内なる調和を保ち、最適な選択をしています」と前置きした上で、恐れを手放して淡々と書き上げる。
天体の運行スケジュールに振り回されて不安を抱くことほど、本質からかけ離れた状態はありません。天体エネルギーはあくまで追い風であり、自らの人生の決定権を握っているのは常に自分自身であるという姿勢を忘れてはなりません。