ボッシュ(BOSCH)の食洗機が日本の施主から圧倒的な支持を集める最大の理由は、フロントオープン機構による「圧倒的な容量」と「予洗いなしで油汚れを落としきる水圧洗浄」にあります。国産メーカーに多いスライドオープン(引き出し式)食洗機の場合、4人家族の1食分でもパズルのように食器を並べる手間が発生しがちですが、ボッシュなら家族全員の1日分の食器に加え、大鍋やフライパン、まな板まで1回でまとめて洗浄可能です。
それにもかかわらず、ネット上で「購入して後悔した」という体験談が散見されるのはなぜでしょうか。現場の施工業者や実際のオーナーから寄せられる声を精査すると、そこには購入前のイメージと実物との間に生じた「3つのギャップ」が存在します。
第一のギャップは「乾燥の仕上がり」です。国産食洗機の多くは電熱ヒーターを使って熱風を吹き付けるため、運転終了直後には陶器もプラスチックもカラカラに乾きます。一方、ボッシュをはじめとする欧州メーカーは省エネ基準の観点から電熱ヒーターによる温風乾燥を採用しておらず、高温洗浄の余熱を利用して水分を蒸発させる仕組みをとっています。この特性を知らずに導入したユーザーから「朝開けたら食器に水滴が残っていてがっかりした」という不満が生じているのが実情です。
第二のギャップは「出し入れ時の姿勢と床濡れ」です。フロントオープンは前方に大きく扉が倒れる構造上、最下段のカゴに大皿や鍋をセットする際、どうしても腰を深くかがめる姿勢になります。腰痛持ちのユーザーにとっては日々の積み重ねが負担になるケースがあるほか、水滴が付いた食器をセットする際に床へ水が垂れやすいという使い勝手上の注意点も見落とされがちです。
第三のギャップは「キッチンの高さ制限」です。ボッシュ食洗機をビルトインするためには、キッチンのワークトップ高が標準で85cm以上(製品仕様によっては86cm以上推奨)必要となります。低めのキッチンを好む小柄な方の場合、スリッパの厚みを考慮しても調理時の姿勢に無理が生じる場合があり、設計段階での確認不足が後悔の火種となっています。