「疲れているのだから、休日はアラームをかけずに夕方まで寝溜めするのが一番の回復法だ」――ネット上で根強く信じられているこの言説は、生理医学的・睡眠科学的な見地からすると明確な誤謬です。
日本睡眠学会等の知見でも指摘されている通り、休日に平日より2時間以上遅く起きる生活は、体内のサーカディアンリズムを狂わせ、「社会的時差ボケ(ソーシャル・ジェットラグ)」を引き起こします。日曜の昼過ぎまで寝ることで体内時計が西へ数千キロ移動したような状態になり、日曜の夜に入眠できず、月曜日の朝に最悪の倦怠感をもたらす悪循環の引き金となります。
真のリフレッシュに不可欠なのは、ベッドから出ずに静止し続ける「パッシブレスト(消極的休養)」ではなく、血流を促して疲労物質を押し流す「アクティブレスト(積極的休養)」です。20分程度の軽い散歩、入念なストレッチ、簡単な料理など、身体をわずかに動かすアプローチこそが、脳内の副交感神経を優位にし、翌週に持ち越さない疲れないリフレッシュ法の根幹を担っています。