春の花粉症の代表格であるスギやヒノキは、山林の樹木から風に乗って数十キロから数百キロ先まで広範囲に飛散します。一方、5月6月のアレルギー原因の大半を占めるのは、山ではなく私たちの足元や生活圏に生息する「草」の花粉です。
スギ花粉とヒノキ花粉の違いと比較した際、初夏の花粉における最大の特徴はその「飛散距離」と「生息場所」にあります。樹木花粉が都市部全体を覆い尽くすように降り注ぐのに対し、5月以降に飛散する草本類の花粉は背丈が低く、飛散距離はわずか数十メートルから数百メートル程度にとどまります。
つまり、オフィス街の中心部にいるときは症状が軽くても、公園の近小道、河川敷のランニングコース、空き地の周辺などを歩いた途端に激しい症状が誘発されるという特徴を持っています。「スギが終わったから大丈夫」と油断して無防備に緑地へ近づくことが、症状を長引かせる最大の引き金です。