この規格外の経営モデルを打ち立てたのが、創業者である故・山田昭男氏だ。演劇の世界に身を投じていた異色の経歴を持つ彼は、「経営は演出だ」と語り、社員を劇団員のように主役として立てる独自の哲学を貫いた。
山田昭男氏が最も嫌ったのは、他社の真似をすることだった。差別化こそがビジネスの生命線であり、そのためには社員が自由に発想できる環境が不可欠だと見抜いていた。だからこそ、管理や監視による威圧を徹底的に排除した。命令で人は動かない。自分で考え、アイデアを出す面白さを知った社員は、指示待ち人間とは比較にならないパワーを発揮する。