元少年Aの存在が再び社会的猛批判を浴びた最大の契機が、2015年6月に太田出版から突如刊行された手記『絶歌』の出版でした。事件の生々しい描写や犯行時の心理状態が赤裸々に綴られたこの書籍は、遺族への事前連絡や了解を一切取らずに出版されたことで、日本中に怒りの声を巻き起こしました。
被害者遺族である土師守さんをはじめとする関係者は強い抗議声明を出し、大手書店チェーンが店頭から撤去・販売自粛に踏み切るなど、異例の事態へと発展。さらに同年9月には、元少年A自身が公式ホームページを開設し、奇怪なアート作品やメッセージを公開したことで、世間の反発は頂点に達しました。
この一連の身勝手な自己表現行為は、「更生したとは到底思えない」という厳しい批判を招き、結果として彼自身の首を絞めることになります。平穏な社会生活への軟着陸を自ら拒絶し、再びマスコミの集中砲火を浴びる引き金となりました。