採用試験に合格すると、全員がまず都道府県等の「消防学校」に全寮制で入校します。ここで多くの新人が直面するのが、初任給の「支給額」と「手取り額」のギャップです。
消防学校の学生であっても、身分は正規の地方公務員であるため初任給は満額支給されます。自治体や学歴(大卒区分・高卒区分)によって異なりますが、大卒初任給の総支給額は約22万〜26万円、高卒初任給は約18万〜21万円が相場です。
しかし、健康保険や共済年金、所得税、住民税(2年目以降)の控除に加え、消防学校在籍中は寮の食費や共益費などが天引きされます。その結果、消防学校時代の実際の手取り額は15万〜18万円前後にとどまるケースが一般的です。現場配属前は夜勤手当や出動手当が付かないため、初年度の年収は300万〜350万円程度となります。
消防学校を卒業して現場に配属されると、24時間当直勤務がスタートし、夜間勤務手当や時間外勤務手当、休日給などが加算されるため、手取り額は一気に月20万〜25万円以上へと跳ね上がります。30代以降は昇給と昇任試験の合格によって着実にベースアップが進み、一般的な定年(60〜65歳段階的引き上げ)を迎えるまでの生涯年収は概ね2億5,000万〜2億9,000万円に達します。これは大企業勤務の会社員と肩を並べる水準です。