不良の巣窟であるクローズの鈴蘭男子高校において、歴代キャラクターの強さ議論はファンの間で絶えず熱を帯びています。作品全体を通じた強さランキングを俯瞰すると、頂点に位置するのは間違いなくリンダマンと坊屋春道の2名です。次点に『WORST』主人公・月島花を破った花木九里虎や、萬侍帝国の九頭神竜男、ビスコ(九里虎と互角)が並びます。
春道の特異性は、腕力だけでなく「街の勢力図を一変させる求心力」にありました。普段は怠惰で女好き、パチンコに興じるお調子者でありながら、仲間が理不尽な危機に晒された際には修羅と化します。その真骨頂が、県南抗争編で結成された混成チーム「P.A.D(PARKO AND DANGERERS)」でした。
鈴蘭の春道、四代目武装戦線頭の九能龍信、鳳仙学園の美藤竜也という、本来であれば絶対に相容れないライバル校のトップが一堂に会したP.A.D。この奇跡の共闘を実現させたのは、損得勘定抜きで人を惹きつける春道の度量の広さでした。組織のヒエラルキーに縛られず、個々のプライドを尊重しながら共闘するスタイルは、ヤンキー漫画の枠組みを超えた魅力として読者の胸を打ちました。