体質遺伝の具体的なからくりは、長年にわたる人類遺伝学や免疫学の発展によって紐解かれてきた。日本国内においては、理化学研究所を中心とした研究チームがオーダーメイド医療実現化プロジェクトなどの大規模なゲノム解析事業を牽引し、日本人のアレルギーに関連する遺伝子領域を特定してきた。
国際的な医学論文データベースであるPubMedに蓄積された最新知見によれば、皮膚バリア機能を司る遺伝子の変異や、IgE抗体の産生に関わる免疫制御系の多様性が、アレルギー発症のしやすさを左右している。アレルゲンが体内に侵入した際、過剰な拒絶反応を示す「免疫のスイッチの感度」が、遺伝子レベルで親から子へと受け継がれるのだ。