敦賀市街地を抜け、北陸自動車道の敦賀インターチェンジからも程近い高野の丘陵地。かつて家族連れの歓声が響いていた「敦賀きらめき温泉リラポート」の現在は、静寂に包まれています。エントランスへと続くアプローチには立ち入りを制限するバリケードが置かれ、ガラス張りの瀟洒なファサードには「当面の間、臨時休館いたします」という色褪せた案内板が掲示されたままの情景が広がっています。
2026年3月の北陸新幹線敦賀開業により、首都圏や関西・中京圏からのアクセスが飛躍的に向上し、敦賀駅前や観光拠点「人道の港 敦賀ムゼウム」周辺は連日多くの来訪者で賑わいを見せています。しかし、そこから車でわずか十数分の距離にあるリラポートは、新幹線特需の恩恵を一切受けることなく、まるで時間が凍りついたかのように取り残されているのが2026年における紛れもない現実です。
敦賀市の担当部局や地元商工関係者へのヒアリングによると、建屋自体は市が厳重に保全管理を行っているものの、温浴施設としての日常的な通水やボイラー稼働は完全に停止しています。敦賀きらめき温泉リラポートの営業再開を心待ちにする観光客やドライバーが現地を訪れ、休業を知って踵を返す光景も後を絶ちません。なぜ、これほどの一等地にある広大な公の施設が、長きにわたって放置に近い状態を余儀なくされているのでしょうか。