「スピードラーニング」の名を全国区へと押し上げた最大の功労者は、プロゴルファーの石川遼選手だろう。彼が海外遠征の移動中にイヤホンで英語を聴き込み、会見で堂々とネイティブと渡り合う姿は、視聴者に強烈なインパクトを与えた。「聞き流し学習法」は単なる流行にとどまらず、日本の語学教育に「まずは英語の音に慣れる」という新たな視点を提示したのだ。
従来の学校教育における文法偏重・長文読解型の英会話教材に対し、日常会話のシチュエーションを音から体感させるアプローチは画期的だった。もちろん、「聞くだけでペラペラになる」という極端な期待に対しては疑問の声も上がったが、英語独特の音の繋がりやリズムを脳に馴染ませるという点において、リスニングの入門として果たした貢献は今なお高く評価されている。