日本の伝統的な明かりには、灯籠のほかに「提灯(ちょうちん)」や「行灯(あんどん)」があります。日常生活で混同されやすいこれらの器具ですが、その「使用目的」「設置場所」「可動性」において明確な差異が存在します。
このように、灯籠と行灯の違いは「屋外の風雨に耐えうる堅牢な定置構造か、屋内の穏やかな明かりか」という点にあります。また、灯籠と提灯の違いは「伸縮して折りたためる携帯性があるかどうか」が決定的な境界線となります。
なお、お盆の時期によく話題にのぼる盆提灯と灯籠の違いについても整理が必要です。盆提灯は故人の霊が迷わず帰ってくるための目印としてお盆期間のみ室内に飾る季節性の吊り具・置き具ですが、地域によってはお盆の祭壇脇に木製やプラスチック製の「回転灯籠」を据える風習もあります。本質的には、一時的な迎え火の役割を果たすのが盆提灯、通年または仏具として厳かに空間を照らし続けるのが灯籠という区分になります。