ビジネスの現場で東京都イラスト商用利用を進める際、最初に直面するのが「無料素材サイトに掲載されているからといって、無条件でビジネス利用できるわけではない」という現実です。イラスト素材の利用条件は、配布プラットフォームが定める利用規約、描かれている被写体自体の法的権利、そして自治体や企業が保有する登録商標の3重のレイヤーで構成されています。
特に注意を要するのが、行政機関の公式マークです。街中や公的文書で日常的に目にする東京都シンボルマーク利用規約を確認すると、東京都が定めた「東京都シンボルマーク等の使用に関する取扱要綱」において、都以外の第三者が自己の営利活動や商品、企業PRに無断で使用することは原則認められていません。これを「東京都のフリー素材」と誤認して自社のバナー広告や販促チラシに掲載した場合、行政からの使用差し止め要請や信用問題に発展するリスクを孕んでいます。
また、一般的な商用フリー素材サイトであっても「Webサイトの挿絵は無料だが、素材そのものを主たる価値とした商品(Tシャツやマグカップなどのグッズ)の販売は禁止」「商標登録を伴うロゴマークへの組み込みは不可」といった規約制限が設けられているケースが標準的です。デザイン作業へ着手する前に、媒体の配布規約と被写体の権利関係を照合することが不可欠なプロセスとなっています。