通話相手にこちらの音声が一切届いていない場合、まずは端末の故障を疑う前に以下の5つの代表的原因を確認してください。現場の技術サポートに持ち込まれるトラブルの多くは、この基本チェックだけで即座に解決しています。
1. Bluetoothイヤホン・カーナビへの意図しない誤接続
カバンの中に入れたワイヤレスイヤホンのケースのフタが少し開いていたり、近隣の車載Bluetooth機器と勝手にペアリングされたままになっていたりするケースです。端末本体のマイクではなく、遠くにあるイヤホンのマイクが入力を拾おうとしているため、相手には無音または極めて小さな環境音しか聞こえません。まずは画面上部のコントロールセンターやクイック設定からBluetoothを一度オフにしてください。
2. 通話画面での意図しない「ミュート(消音)」作動
通話中、耳を画面に当てた際に近接センサーの反応がズレて画面が点灯し、頬や耳たぶが画面上の「消音(ミュート)」ボタンを誤タップしてしまう現象です。気づかないうちにミュートが有効化され、こちらの声が遮断されます。画面を見てマイクアイコンに斜線が入っていないか確認しましょう。
3. アプリごとのマイクアクセス権限の未許可
通常の電話番号発信では通じるのに、LINEやZoomなどの特定アプリでのみ「声が聞こえない」と言われる場合、OSのプライバシー設定でマイクへのアクセス権限が拒否されている可能性が極めて高い状態です。アプリのアップデート時や初期設定時の誤操作で権限が外れるトラブルが頻発しています。
4. 端末底面のマイク穴に溜まった皮脂・ホコリの詰まり
長年使用しているスマートフォンや、ポケットに入れて持ち歩く頻度が高い端末では、本体底部にある極小のマイク穴に微細な繊維クズや皮脂が固着し、物理的に音波を遮断しているケースが多発しています。特に保護ケースの設計不良でマイク穴が半分塞がれている事例も後を絶ちません。
5. キャリアのVoLTE通信不具合および一時的な通信障害
電波状況が不安定なエリアや、通信キャリア側のパケット交換設備で一時的な負荷・不具合が発生している場合、通話セッションのうち上り(送信)音声パケットのみが欠落することがあります。アンテナピクトが立っていても、一度「機内モード」のオン・オフを切り替えて基地局との再接続を図る必要があります。