日本語の「つ」をハングルへ置き換える際、学習者を最も悩ませるのが「츠」と「쓰」の選択です。この混乱は、韓国政府が定める「外来語表記法」の公的ルールと、民間で定着している「発音優先の慣用表記」のズレによって生じています。
大韓民国国立国語院が定める「外来語表記法(日本語表記規定)」によると、日本語の「つ」は原則として子音「ㅅ(語頭)」または「ㅆ(語頭以外)」に母音「ㅡ(ウ)」を組み合わせた「쓰」で表記することが規定されています。例えば、世界的にも知られる「津波」の標準韓国語表記は「쓰나미(スナミ)」であり、「츠나미」ではありません。
しかし、実際の話し言葉やネット文化、ポップカルチャーの現場では「츠」のカタカナ表記が圧倒的な支持を得ています。両者の特徴と差異を以下の比較表に整理しました。
このように、「公式基準の正確さ」を求めるなら「쓰」、「破擦音としての音感・伝わりやすさ」を求めるなら「츠」という二層構造が存在しているのです。