「バイクを個人売買で譲ったが、相手が名義変更してくれない」「何年も前に手放したバイクの税金通知が届いた」というトラブルは、SNSや法律相談サイトでも後を絶ちません。手続きを放置することには、想像以上に重い法的・金銭的リスクが伴います。
1. 4月1日課税ルールと「月割り還付なし」の壁
軽自動車税(種別割)は、毎年4月1日午前0時時点の登録名義人に対して1年分(全額)が課税されます。普通自動車とは異なり、軽自動車税には月割り還付制度が存在しません。たとえ4月2日に名義変更を行っても、旧所有者宛てに1年分の納税通知書が届きます。「名義変更は購入者が後で行う」という口約束を信じた結果、連絡が途絶えて旧所有者が泣き寝入りで数千円〜数万円の税金を払い続ける事例が頻発しています。
2. 事故発生時の「運行供用者責任」と損害賠償リスク
名義変更が未完了のまま新所有者が事故を起こした場合、自動車損害賠償保障法(自賠法)第3条に基づく「運行供用者責任」が旧所有者に問われる危険性があります。登録上の所有者である以上、「車を他人に貸していた・売却済みだった」という主張が通らず、被害者への損害賠償請求訴訟に巻き込まれる重大な法的リスクを背負うことになります。