家系ラーメンの世界を語る上で欠かせないのが「系譜図」です。吉村家で過酷な修行を積み、吉村実氏から正式に屋号と免許を認められた店舗のみが「家系直系店舗」を名乗ることができます。暖簾分けの基準は極めて厳格であり、味のブレや衛生管理、経営姿勢に問題が生じた場合は直系認定を取り消されることも珍しくありません。
2026年現在、公式に直系として認定・営業されている主な店舗一覧は以下の通りです。
- 杉田家(横浜市磯子区・千葉市・千葉駅前など):吉村家が横浜駅へ移転した際、創業地である新杉田の店舗を引き継いだ「直系第1号店」。早朝5時から営業し、直系随一の完成度を誇る名門。
- 厚木家(神奈川県厚木市):吉村実氏の次男が店主を務める直系屈指の超人気店。濃厚かつキレのあるスープとスモーキーな直火チャーシューの完成度は全国トップクラス。
- はじめ家(富山県魚津市):「北陸の虎」の異名を持つ、地方直系店の雄。
- 高松家(香川県高松市):四国唯一の吉村家直系店として独自の存在感を放つ。
- 上和大和家(神奈川県大和市):かつて環状2号線沿いにあった直系「環2家」の創業者が手掛ける話題の直系店舗。
- 内田家(福岡市博多区):豚骨の本場・九州博多に殴り込みをかけた直系店。
一方で、直系とは異なるルートで家系の歴史を紡いできた名門派生系も存在します。吉村家初期の片腕が立ち上げた「本牧家」、そこから派生した伝説の名店「六角家」(※新横浜ラーメン博物館等で復刻プロジェクトが話題化)、さらに「たかさご家」や「町田家」「侍」へと連なるクラシックな本牧・六角家系譜は、直系よりも醤油のカエシを抑え、豚骨のまろやかさと出汁感を前面に押し出した独自のスタイルを確立しました。