2026年のカインズ傘下入り、そしてコーポレートロゴの刷新。長年親しまれた緑の手のマークが姿を消したとき、多くのファンが「一つの時代の終焉」を惜しんだ。だが、現場の体温は冷めるどころか、むしろ純度を増している。
急な坂道を上りきった先にあるエントランスをくぐれば、そこには依然として圧倒的な物量が待ち受ける。効率化を至上命題とする現代リテールビジネスの教科書をあざ笑うかのような陳列。棚の奥深くに潜むマニアックなケミカル剤や特殊素材は、単なる在庫ではない。この街に集まる表現者たちへの「無言の挑戦状」だ。名前が変わろうと、フロアを歩く人々の足取りを引き止める“宇田川町特有の引力”は、少しも弱まっていない。