洋風料理で頻繁に混同されるのが、ブイヨン、コンソメ、そしてフォンドボーの3者です。それぞれの役割と仕上がりを整理すると、料理における明確な棲み分けが見えてきます。
最大の違いは「味付けの完成度」と「素材の加熱工程」にあります。ブイヨンが素材のうま味を抽出しただけの「ベースだし」であるのに対し、コンソメ(consommé=フランス語で「完成された」の意)は、ブイヨンにさらに肉や香味野菜、卵白を加えて煮込み、灰汁を吸着させて透き通るまで濾し、塩や香辛料で味を調えた「1つの完成したスープ料理」です。
また、フォンドボーとの違いも重要です。フォンドボー(fond de veau)の「フォン(fond)」は「底・基礎」を意味し、主に仔牛(veau)の骨や肉をオーブンで香ばしく焼き色をつけてから香味野菜やトマトペーストとともに長時間煮詰めて作られます。ブイヨンが淡白で澄んだだしであるのに対し、フォンドボーはゼラチン質と濃厚なコクがあり、主としてステーキや肉料理の重厚なソース作りに用いられます。