和食における基本の調味料を順序立てて覚えるための語呂合わせとして定着している「料理のさしすせそ」。まずはその基本的な内訳と、日本語の表記にまつわる背景を整理します。
語呂合わせの構成は以下の通りです。
- さ:砂糖(さとう)
- し:塩(しお)
- す:酢(す)
- せ:醤油(せうゆ=歴史的仮名遣い)
- そ:味噌(みそ=「そ」の音)
料理初心者が真っ先に疑問を抱くのが、「なぜ醤油が『せ』なのか」という点です。醤油はかつて仮名遣いで「せうゆ(しょうゆ)」と表記されていたことに由来します。また、味噌に関しても頭文字ではなく末尾の「そ」を取って語呂を整えています。江戸時代から明治期にかけて食文化や料理指南書が庶民へ普及していく過程で、誰もが直感的に記憶できるよう工夫された知恵の結晶といえます。
単なる暗記用のフレーズとして片付けられがちですが、この5つの並びには食材の美味しさを最大限に引き出すための確固たる物理的・化学的根拠が隠されています。