珈琲屋台ひばり屋は、2004年の創業以来、パラダイス通りの裏庭、安里・栄町市場周辺の空き地など、那覇市内で数回の移転を経験してきました。ネット上では「なぜ何度も場所が変わるのか」と疑問視する声も上がっていますが、その背景には都市開発と土地利用の変遷という極めて現実的な事情が存在します。
店主の辻佐代子氏が選ぶ場所は、常に「開発の手からこぼれ落ちたビルの隙間や使われていない庭」でした。建物の解体工事や土地の売却・再開発といった都市の変化に直面するたび、屋台を畳んで次の「居場所」へと軽やかに拠点を移してきたのです。固定店舗を持たない屋台スタイルだからこそ、街の変化に柔軟に適応し、20年以上にわたって独自のカルチャーを守り続けています。