現在ディーラーで展開されている現行型RX(ALA10/ALH10系)には、ロングバージョンや7人乗りオプションが一切存在しません。「現行型でも注文時にオプションで3列目を追加できる」と誤解している中古・新車検討者も少なくありませんが、公式カタログにも記載されている通り全車5人乗り仕様のみとなっています。
なぜレクサスはRXの7人乗りを廃止したのか。その背景には、GA-Kプラットフォーム刷新に伴う明確なパッケージング戦略の転換がありました。先代RX450hLは北米市場からの「多人数が乗れるRXが欲しい」という強い要望に応えて急造された側面があり、標準車の美しい流麗なリアデザインを損なうことなく3列シートを詰め込む手法には限界がありました。結果として「大人が座れない中途半端な3列目」という評価が定着してしまったのです。
そこでレクサスは大胆なポートフォリオの整理を断行しました。RX本来の持ち味である「ドライバーズSUVとしての運動性能」と「流麗なクーペフォルム」に原点回帰させ、走行性能と静粛性を徹底的に磨き上げた5人乗りに純化。そして、本格的な居住性を備えた3列シートSUVの役割は、新開発された大型3列シートSUV「TX」へと完全にバトンタッチしたのです。
中古車市場でRX450hLを検討する際の注意点として、専用装備のメンテナンス性が挙げられます。RX450hLには3列目専用の独立オートエアコンが標準装備されており、後席天井に専用吹き出し口が設けられています。エアコンガスラインの取り回しや電動格納シートのモーターユニットなど、標準ボディにはない機構を抱えているため、購入前にはエアコンの冷え具合やシート展開機構の異音有無を必ず実車で確認しておく必要があります。