発売当時、メディアを席巻したのは「どこまで露出しているのか」という扇情的な好奇心でした。テレビのワイドショーや週刊誌の見出しには「極限露出」「ヘアヌード寸前」といった煽り文句が並び、世間の関心は一気に沸点へと達しました。
しかし、実際にページを開いた読者が目にしたのは、単なる露出狂的なあざとさではありませんでした。光と影が織りなすモノトーンに近い陰影、露わにされた豊満なバストライン、そして布一枚を巧みに配しながら身体の稜線を際立たせる構図。篠山紀信のレンズは、橋本マナミという被写体の肉体を「性的な客体」として消費させるのではなく、呼吸や湿度すら感じさせる「生命力に満ちた彫刻」へと変貌させていたのです。
これこそが、世間を騒然とさせた真相です。読者は過激な肌の面積を期待して本を手に取りながら、そこに横たわる息を呑むような静けさと美しさに圧倒されることになりました。エロティシズムの極北にありながら、決して下品に堕ちない絶妙なバランスこそが、橋本マナミ 写真集 見どころの根源と言えます。