衣服に瞬間接着剤が付着すると、繊維の奥深くまで液体が毛細管現象で浸透し、繊維を巻き込んだ状態でガチガチに硬化してしまいます。この場合、洗濯機で普通に洗っても絶対に落とすことはできません。適切な瞬間接着剤 服についた時の対処法を実践する必要があります。
衣類の除去作業において鍵となるのが、シアノアクリレート専用はがし液やアセトンの浸透作用です。まず、作業台の上に汚れてもよいタオルやキッチンペーパーを敷き、その上に接着剤が付着した衣類の該当部分を表側(または裏側)にして密着させます。接着剤がついた部分の裏面から、アセトンを染み込ませたコットンや綿棒でトントンと優しく叩き込みます(タッピング処理)。こうすることで、溶解した接着剤成分が下敷きにしたタオルへと移行(吸着)していきます。
ただし、衣類の繊維組成には細心の注意を払わなければなりません。綿100%や麻、一般的なポリエステルであればアセトン耐性がありますが、「アセテート」「トリアセテート」などの半合成繊維はアセトンに触れた瞬間に繊維そのものが融解し、衣服に穴が空いてしまいます。作業前には必ず洗濯表示タグを確認し、裾などの目立たない箇所で色落ちや縮みが生じないかテストすることが不可欠です。
シルクやウールなどの繊細な天然素材や、高価なスーツ・ドレスの場合は、無理な家庭内処置を行わず、クリーニング店に「瞬間接着剤がついた」旨を明確に伝えて染み抜きを依頼するのが最も安全な選択肢となります。