デビュー以来、彼女のキャリアには常に「親の七光り」「下駄を履かせてもらっている」という批判がつきまといました。特に2018年、映画出演実績が全くない段階で「エル シネマアワード」のライジングスター賞を受賞した際には、SNSや大手掲示板で猛烈なバッシングが巻き起こりました。
ネット上の声を見てみると、「キャリアを地道に積んでいる他のモデルが不憫」「実力が伴っていないのに一流ブランドの看板を背負わされている」といった違和感や反発が目立ちます。Yahoo!知恵袋や5ちゃんねる等でも、アンバサダー就任のニュースが出るたびに冷ややかな意見が書き込まれる現象が常態化していました。
しかし、ファッションビジネスの現場では全く異なる力学が働いていました。メゾンのマーケティング担当者は次のように証言しています。
「ブランドが起用するのは『努力賞』に値する人物ではなく、『世界的なアテンションを獲得し、売上とブランドの話題性を最大化できる人物』です。彼女がイベントに登場するだけで、日本国内のみならず中国や欧米のメディアが一斉に記事化し、SNSで数千万単位のインプレッションが発生します。これが『親のコネ』であったとしても、それ自体が他者には真似できない規格外の商業的価値なのです」
母・工藤静香による徹底したセルフプロデュースと事務所戦略が作用したのは紛れもない事実です。露出するメディアを一流誌や高級ブランドに限定し、安売りを避ける「ブランディングの囲い込み」は、芸能界のステージママ戦略として極めて計算された手法でした。批判が過熱した背景には、日本社会特有の「下積み至上主義」と、特権階級的な華々しいデビューに対する大衆のルサンチマン(嫉妬や反感)が強く反映されていたと分析できます。