既製品のような美しい立体感を生み出す第一歩は、平面の紙が立体へと変貌する構造ロジックの把握にあります。ネット上では「マチ付き紙袋展開図無料ダウンロード」といったPDFテンプレートも散見されますが、収めたいアイテムのサイズに合致していなければ意味をなしません。自ら寸法を設計できる数式を覚えるほうが、はるかに応用が効きます。
紙袋の展開図は、基本的に「正面」「側面(マチ)」「背面」「側面(マチ)」「貼り合わせしろ(サイドのりしろ)」の横並び5区画と、上下の「口折り(トップの折り返し)」「底折り(ボトムのフラップ)」という縦の区画で構成されます。ここで絶対に狂わせてはならないのが、紙袋マチの寸法計算方法です。
仕上がりサイズを「幅(W)」「高さ(H)」「奥行き・マチ(D)」と設定した場合、必要な原紙サイズは以下の計算式で完全に割り出せます。
- 必要な紙の横幅:(幅 W × 2)+(マチ D × 2)+ 貼り合わせしろ(約15〜20mm)
- 必要な紙の縦幅:高さ H + 口折り(約20〜30mm)+ 底折り(マチ D ÷ 2 + のりしろ約15mm)
多くの初心者が陥る「底が閉まらない」「底が盛り上がって平らにならない」という歪みの原因は、縦幅の底折り寸法を「マチ(D)と同寸」にしてしまう誤りにあります。袋を筒状にして底を倒して折る際、底の深さはマチの半分(D/2)だけ立ち上がるため、その中心線上で左右のフラップを重なり合わせて強固に接着するには、「マチの半分+15mm程度の被り分」が数学的必然として求められるのです。