では、炊き上がったご飯の蓋を開けたその瞬間、手元にある道具でどうリカバリーすべきか。科学的な見地から最も効果が高いとされる、今すぐ実行可能な救済ステップを提示する。
裏ワザ1:平皿×キッチンペーパー×電子レンジ加熱
炊きたてのご飯に含まれる過剰な水分は、米粒の内部と結合していない「自由水」と呼ばれる状態にある。この自由水を効率よく外部に逃がすには、べちゃべちゃご飯を電子レンジで水分蒸発させる手法が極めて有効だ。
大きめの耐熱平皿の上に清潔なキッチンペーパーを敷き、その上にご飯をできる限り薄く広げる。このとき、米粒を押し潰さないよう、しゃもじで切るように広げるのが鉄則だ。ラップをかけずに電子レンジ(600W)で1分30秒から2分ほど加熱する。マイクロ波によって水分子が振動して蒸発し、蒸気の一部は下のキッチンペーパーが吸い取る。加熱後、箸で優しく空気を触れさせるようにほぐすと、米の表面が締まり、驚くほど粒立ちが回復する。
裏ワザ2:酒を使った再蒸らし(中心に芯がある場合)
「表面はべちゃべちゃしているのに、噛むと中心に硬い芯が残っている」という最悪のケース(給水不足の早炊き失敗などに多い)では、電子レンジだけでは芯が取れない。この場合のご飯の炊き直し対処法として、清酒(日本酒)を用いたスチーム法が威力を発揮する。
ご飯1合に対して小さじ1杯程度の日本酒を全体に均一に振りかけ、しゃもじで底から大きく一度だけ混ぜ合わせる。その後、炊飯器のフタを閉めて「保温」のまま約15分間放置する。アルコールが蒸発する際の沸点の低さを利用し、蒸気圧を高めて米の芯まで熱と水分を浸透させつつ、アルコールの揮発とともに余計な水分を抱え込んで逃がす物理現象を応用したプロの技法である。