新潟県三条市に本拠を置き、洗練されたデザインと永久保証を掲げてアウトドア業界を牽引してきた株式会社スノーピーク。同社が関東信越国税局による綿密な税務調査を受けた端緒は、急速に推し進めていた海外事業のサプライチェーン管理にありました。当局から指摘されたのは、海外子会社の留保所得に関する申告漏れです。
関係筋の証言や開示情報を総合すると、調査対象となった事業年度において、同社が海外現地法人を通じて計上していた利益の一部について、日本の税制上、親会社の所得に合算して申告すべき対象であったと認定されました。この結果、指摘された申告漏れの総額は約数億円規模にのぼり、過少申告加算税や延滞税を含む追徴課税が課される事態へと発展したのです。
当時の特番インタビューや経済誌の取材で関係者が漏らした言葉には、国内市場での成功体験をそのまま海外へ移植しようとした際に生じた「グローバル基準の法務・税務リスクへの認識の甘さ」が如実に滲み出ていました。公の場で見せた経営陣の表情には、急激なブランド規模拡大の陰で管理部門のリソースが逼迫していた苦悩が色濃く影を落としていたと報じられています。