『LIFE!』の歴史を語る上で欠かせないのが、座長・内村光良の類まれな憑依力と、ココリコ・田中直樹が放つ狂気的なコメディセンスです。この2人が牽引したキャラクターの数々は、NHKの番組規定やパブリックイメージを軽やかに破壊し続けました。
内村が生み出した代表作「宇宙人総理」は、国会答弁という極めて厳粛な舞台をナンセンスギャグで包摂した傑作です。政治家の独特な言いまわしをパロディ化しつつ、総理の正体が宇宙人であるという荒唐無稽な設定を、妥協のないスタジオセットと重厚なライティングで描き切りました。また、NHKのゼネラル・エグゼクティブ・プレミアム・マーベラス・ディレクターを自称する「三津谷寛治」は、「NHKなんで」の決め台詞とともに、NHK自身の堅苦しさや自虐をエンターテインメントへと昇華させました。
そして、番組屈指のカルト的人気を誇るのが、田中直樹が演じた「黄金原とう子(おうごんはら とうこ)」です。ムロツヨシ演じる俳優を異常な熱量で応援する熱狂的ファンという設定で、田中の狂気をはらんだ怪演と、素でたじろぐムロの生々しいリアクションが視聴者を釘付けにしました。コントの枠を超え、関連イベントや別番組への越境出演を果たすなど、番組の枠組みを拡張する原動力となったのです。