小林悠アナウンサーがTBSを去った2016年3月、局内およびメディア界隈には激震が走りました。最大の焦点は、同年春の改編でTBSの夜の看板報道番組『NEWS23』のメインキャスターへの就任が内定していたタイミングでの突然の降板と退社だった点にあります。
引き金となったのは、2016年2月に写真週刊誌や大手週刊誌によって相次いで報じられた私生活のスキャンダル報道でした。一部週刊誌が報じた「実業家男性との熱愛」および「超高級車マイバッハでのデート報道」は、瞬く間にワイドショーやネットニュースで拡散。さらに相手男性の過去のビジネスや経歴を巡る真偽不明の追跡報道が過熱し、取材陣が彼女の実家や職場周辺にまで押し寄せる事態へと発展しました。
当時、金曜パートナーを務めていた大人気ラジオ番組『たまむすび』では、パーソナリティの玉袋筋太郎氏との軽妙な掛け合いで「ナタリー」の愛称で親しまれていましたが、報道直後の放送を突如体調不良で欠席。そのまま番組へ復帰することなく、同年3月4日をもってTBSを依願退職することが正式発表されました。
なぜ将来を嘱望されたエースアナウンサーが、改編の目玉番組の開始直前にすべてのキャリアを手放さなければならなかったのか。その背景には、連日のメディアスクラムと事実無根の憶測報道によって精神的に追い詰められ、専門医から「適応障害」の診断とドクターストップを受けた過酷な現実がありました。本人の意思や局側の意向を超え、身体が業務継続を許さない極限状態に達していたのが電撃退社の決定的な真相です。