都内でフットサルやバスケットボール、バドミントンを行えるアリーナクラスの施設を民間レンタルスペースで手配しようとすれば、平日夜間や休日なら1時間あたり1万5,000円〜2万5,000円前後が相場です。これに対し、品川区立中小企業センター利用料金は、時間帯枠(午前・午後・夜間など)で設定されており、数時間単位の全面貸切であっても数千円から1万円強という破格の水準に設定されています。
なぜここまで安価に抑えられているのか。その背景には、地方自治法第244条に基づく「公の施設」としての公共使命があります。品川区の条例および産業・文化振興予算によって管理・維持費の大半が賄われているため、利益追求を主目的にする民間企業とは抜本的にコスト構造が異なります。元来は地域産業の振興と勤労者・区民の福利厚生を目的として設立された経緯があり、営利イベントでない限り、市民活動支援の恩恵を最大限に享受できる設計となっているのです。
ただし、ここで注意しなければならないのが「区内登録団体」と「区外登録団体」の格差です。区民税が原資となっている公営インフラである以上、品川区内に在住・在勤・在学するメンバーが一定割合を占める団体には大幅な減免や優先権が与えられますが、区外者のみの団体は割増料金が適用されるケースがあります。それでも民間施設と比較すれば十分に格安ですが、「思っていた金額と違った」と後悔しないよう、登録区分ごとの料金表を事前に精査しておくことが不可欠です。