華々しい経歴の裏で、2人の関係に決定的な亀裂が入ったのは2010年代初頭のことでした。舞台上では完璧なプロとして漫才を演じるものの、舞台袖にハケた瞬間に視線を逸らし、移動も楽屋も別々。マネージャーを介さなければ業務連絡すらできない「完全な冷戦状態」がおよそ10年にわたって続きました。
確執の発端として知られるのが、漫才協会の理事選挙をめぐる対立です。協会の改革や役職への考え方の違いから生じた不信感に、長年積もり積もったお互いの性格やプロ意識への不満が重なりました。「こぼんはおぼんの細かすぎる指図やプライドの高さに嫌気が差し、おぼんはこぼんの頑固さや妥協を許せなかった」というように、コンビ結成から半世紀以上を共にしたからこその感情の縯れが限界に達していたのです。
やがて舞台上でもアドリブで相手を小突くような険悪な空気が漏れ出すようになり、関係者の間でも「いつ正式に解散してもおかしくない」と囁かれるほどの解散危機に直面していました。