発症以降、IKKOさんを最も苦しめたのは、発作そのものの苦痛だけではありませんでした。「またあの発作が起きたらどうしよう」という激しい予期不安が日常生活を激しく侵食していったのです。
TBS系『金スマ(中居正広の金曜日のスマイルたちへ)』やNHK『ハートネットTV』などのメディア出演時、IKKOさんは当時の心境を「まさに生き地獄のようだった」と声を詰まらせながら振り返っています。美容室での施術中やテレビの収録前、人混みや移動中の乗り物など、逃げ場のない閉鎖空間に身を置くだけで自律神経が暴走し、冷や汗、手足の震え、めまい、激しい呼吸困難がぶり返しました。
過呼吸の発作に直面した際、IKKOさんは試行錯誤を重ねながら応急的な対処法を模索しました。過換気状態に陥ると、体内の二酸化炭素濃度が急激に下がることで症状が悪化するため、パニックに陥りそうな瞬間こそ「息を吸うこと」よりも「細く長く吐ききること」に意識を集中させる呼吸法を身につけていきました。自身のメンタルを守るため、信頼できるスタッフに症状を打ち明け、いざというときにサポートを受けられる環境を整えたことも、過度な孤立を防ぐ重要な防波堤となりました。