テキストベースの連載からスタートした『ニンジャスレイヤー』は、エンターブレイン(現KADOKAWA)による書籍化を経て、漫画化やアニメ化といった大規模な商業メディアミックスへと舵を切りました。しかし、この映像化の歴史は平坦なものではありませんでした。
2015年にスタジオTRIGGERによって制作されたアニメ『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』は、放送当時、視聴者の間で激しい賛否両論を巻き起こしました。本格的な超美麗サイバーパンクアクションを期待していた層に対し、第1話で提示されたのはFLASHアニメーションを意図的に模した紙芝居的な脱力演出だったためです。
「裏切られた」「悪ふざけが過ぎる」と憤慨する声が上がった一方で、原作が内包するB級カルト映画のテイストを逆手に取った実験的表現として海外ファンを中心に「シュールで癖になる」と熱狂的に迎えられるなど、当時のネット論壇を二分する騒動となりました。現在ではカルト的人気を博した挑戦作として再評価が進み、北米のYouTubeカルチャー等でも「Aieee!!」の絶叫シーンが定番の動画素材として消費されています。
対照的に、原作のシリアスかつ凄惨なバトル描写を愚直なまでに高い筆致で具現化し、ファンから絶賛を浴び続けているのが漫画版です。余湖裕輝氏と田畑由秋氏のコンビが手掛けたコミカライズは、原作の狂気的な忍殺語を完全に劇画の迫力へと昇華させました。青年漫画誌『チャンピオンRED』で連載が続く『ニンジャスレイヤー キョート・ヘル・オン・アース』などの最新シリーズに至るまで、単なるネタ消費にとどまらない骨太なアクション叙事詩としての評価を盤石なものにしています。