剣心の人生において、過去の呪縛であった雪代巴に対し、生きる希望と未来を与えたのがヒロイン・神谷薫でした。「人の命を活かす剣」を掲げる神谷活心流の師範代である薫は、剣心の血塗られた過去を知ってもなお、彼を「人斬り」ではなく「流浪人の緋村剣心」として真っ直ぐに受け止めました。
志々雄真実との死闘(京都編)、巴の弟・雪代縁による人誅劇(人誅編)を乗り越えた剣心は、ついに自らの罪と向き合い、薫と正式に結婚。息子の剣路(けんじ)を授かります。原作最終回では、逆刃刀を次世代を担う少年・明神弥彦へと託し、穏やかな家庭人としての一歩を踏み出しました。
なお、過去のアニメOVA作品『星霜編』では、剣心が病に冒されて薫の腕の中で息を引き取るという重く悲壮感漂う結末が描かれ、長年ファンの間で議論を呼びました。しかし、これはアニメ独自解釈のパラレルワールドであり、原作者・和月伸宏氏による公式の正史ではありません。現在連載中の公式続編『るろうに剣心 ─明治剣客浪漫譚・北海道編─』では、体力の衰えを感じつつも、薫や息子、仲間たちと共に新たな脅威に立ち向かう健在な姿が描かれています。