シンガポールのマーライオンが、コペンハーゲンの人魚姫像やブリュッセルの小便小僧と並び「世界三大がっかり」と揶揄された時期があったのは紛れもない事実です。しかし、その汚名は1970年代から1990年代にかけての旧所在地時代に作られたイメージに過ぎません。
かつてのマーライオンはシンガポール川の河口付近、エスプラネード橋のすぐ脇に設置されていました。橋の影に隠れて正面からの全景が見えにくく、当時のポンプ設備の脆弱さから頻繁に水の噴出が止まっていたため、「小さくて見えづらい上に水も出ていない」という落胆の声が広がったのです。
事態を重く見たシンガポール政府は、2002年に現在のマーライオン公園へ約120メートル移転させました。正面から海越しに撮影できる広々としたウッドデッキ桟橋が新設され、対岸に複合リゾートが建設されたことで、現在は360度どこを切り取っても絵になる世界屈指のフォトスポットへと完全に生まれ変わっています。