着物には明確な「衣替えルール」が存在し、参拝する季節によって着物の仕立てと生地を使い分ける必要があります。暦通りの基準は次の通りです。
10月から翌年5月までの期間は、裏地がついた「袷(あわせ)」を着用します。冬場や春先の肌寒い時期は、移動中に羽織る道行コートやショールを準備し、神社の拝殿に上がる直前に脱ぐのがマナーです。
気温が上がる6月と9月は、裏地のない「単衣(ひとえ)」を選びます。表地は袷と同じ縮緬や綸子ですが、裏地がないため風通しが良く、体感温度を大幅に下げることができます。
そして猛暑期となる7月と8月は、透け感のある夏専用の着物である「薄物(うすもの:絽や紗)」を着用します。帯も絽や紗の夏用袋帯を合わせ、帯揚げ・帯締め・長襦袢もすべて夏仕立てで統一するのが和装の正しいしきたりです。
盛夏の参拝では、母親だけでなく赤ちゃんも熱中症のリスクに直面します。伝統的な生後30日前後に無理にこだわらず、涼しい気候になるまで参拝時期をずらすか、参拝時は母親のみ洋装のワンピースにし、写真スタジオの空調が効いた室内でのみ着物を着て撮影するスタイルも定着しています。