「差し込み口の形状が合えば、多少炎の色が違う程度で使えるのではないか」と軽く考えるのは極めて危険です。都市ガスとプロパンガスでは、原料や発熱量(エネルギー密度)、供給される圧力、そして空気に対する重さが根本から異なります。
都市ガスは天然ガス(メタン主体)を主原料としており、空気より軽いため漏れると天井付近に滞留します。対してプロパンガスは液化石油ガス(プロパン・ブタン主体)で、空気の約1.5倍重いため床面に這うように溜まる性質を持ちます。さらに、プロパンガスは都市ガスの約2.2倍もの高い熱量を持っています。
熱量と供給圧力がまったく異なるにもかかわらず、ガス種別の間違いによる器具接続を行うと、バーナー部分で適切な酸素混合が行われません。プロパンガス用のコンロに都市ガスを供給すると、火力が極端に弱まり立ち消えや生ガスの充満を招きます。逆に、都市ガス用のコンロにプロパンガスを流し込むと、想定を大幅に超える巨大な炎が一気に吹き上がり、激しい不完全燃焼によって猛毒の一酸化炭素(CO)が急速に発生します。最悪の場合、爆発事故や火災に直結するため、型式が合わない器具の流用は絶対に許されません。