Q1:予定より早く終わる確率は実際どれくらいありますか?
A1:臨床現場のデータや複数の矯正専門医へのヒアリングによると、当初の計画よりも明確に前倒し(数ヶ月単位)で終了する患者の割合は全体の約10〜15%です。約65〜70%の患者はほぼ予定通りの期間で終了し、残りの15〜20%は装置の破損、装着時間の不足、後戻りによる再治療などで期間が延長します。トップ15%に入るためには、骨代謝の健康維持と装着指示の100%遵守が必須条件となります。
Q2:抜歯矯正と非抜歯矯正では、どちらが早く終わりますか?
A2:物理的な歯の移動距離だけで比較すれば、非抜歯矯正のほうが早く終わるケースが大半です。非抜歯の場合は約1年〜2年で完了することが多いのに対し、小臼歯などを抜歯した場合は抜いたスペース(約7〜8mm)を埋めるために前歯全体を後退させる期間が必要となるため、約2年〜3年強の期間を要します。ただし、顎の骨のサイズに対して歯が著しく並びきらない叢生(ガタガタ)の症例で無理に非抜歯を選択すると、歯列が前方に押し出されて口元が突出(口ゴボ)するリスクがあります。期間の短さだけで抜歯・非抜歯を決めるのは避けるべきです。
Q3:20代と40代・50代以降では、やはり大人の歯列矯正期間に大きな差が出ますか?
A3:骨代謝の生体サイクル自体は細胞分裂が活発な20代のほうが早く、同じ症例であれば若年層のほうが数ヶ月早く進行しやすい傾向にあります。しかし、40代・50代であっても歯周組織が健全で骨代謝が正常であれば、20代と劇的な差が生じるわけではありません。むしろ大人の矯正においては、年齢そのものよりも「歯周病の有無」「毎日の装着時間や通院日のスケジュール厳守度」のほうが期間を大きく左右します。成人の自己管理能力の高さによって、若年層よりもスムーズに予定通り完走する中高年患者は数多く存在します。