私生活での変化を経て、彼女の女優としての深みはさらに増していった。その集大成の一つとも言えるのが、2000年に公開された映画『雨あがる』での名演だ。黒澤明監督が遺した脚本を木村大作らのスタッフと小泉堯史監督が映画化した本作で、宮崎美子は主人公の心優しき妻・たよ役を熱演した。
武士としての不器用な夫を静かに、そして温かく支える妻の姿を繊細な感情表現で演じ切った演技は高く評価され、第24回日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。タレントやクイズ番組の顔としてだけでなく、日本の映画界に深く名を刻む本格派女優としての地位を盤石なものとした。