ネット上で「エプスタインファイルの写真」として拡散されている画像群は、大きく分けて3つの出どころが存在します。第一に、連邦捜査局(FBI)が2019年の家宅捜索時に押収したマンハッタンの豪邸やプライベートアイランド内の証拠品、第二に過去の社交界やチャリティーイベントで公然と撮影された記念スナップ、そして第三に近年急速に広まった生成AIによるディープフェイク画像です。
法廷文書の開示は、エプスタインの共犯者として禁錮20年の判決を受けたギレーヌマクスウェル裁判に伴う名誉毀損訴訟の過程で命じられました。ニューヨーク南区連邦地方裁判所が段階的に下した機密解除命令により、数千ページに及ぶ宣誓供述書、電子メール、飛行日誌が開示され、それまで「J. Doe(名無しの権兵衛)」として伏字にされていた関係者の素性が明らかになりました。
世間の耳目を集めたのは、エプスタイン邸の壁に飾られていたとされる異様な調度品や、プライベートジェット「ロリータ・エクスプレス」のタラップ前で撮影された著名人たちの姿です。しかし、司法記者クラブの海外特派員らの報告によれば、法廷に正式採用された写真証拠には厳格な証拠保全(チェイン・オブ・カスターディ)が適用されており、無差別にネットへ放流されている画像の大半は、出どころを意図的に隠した二次転載、あるいは扇情的なコラージュであることが浮き彫りになっています。