事件発生直後、警察の取り調べに対して山上徹也容疑者が「特定の宗教団体に恨みがあり、元首相がその団体とつながりがあると思い込んで狙った」と供述したことが速報で伝えられました。当初、多くの大手メディアは「特定の宗教団体」「政治団体」などと匿名で報道していたため、ネット上では「その宗教団体は一体どこなのか」という詮索が加熱しました。
その後、犯行から数日を経て、その団体が世界平和統一家庭連合(旧世界基督教統一神霊協会、通称:旧統一教会)であることが報道各社によって実名で報じられるようになりました。実名報道への移行には以下の経緯が存在します。
- 海外メディアの先行報道:ワシントン・ポストやロイターなど海外主要メディアが早期に「Unification Church(統一教会)」と実名報道を開始したこと。
- 教団側の緊急記者会見:2022年7月11日、旧統一教会の日本法人が都内で緊急記者会見を開き、容疑者の母親が信者であることを公式に認めたこと。
- 報道機関の公益性判断:事件の背景にある重大な社会的動機を国民に正確に伝えるため、各社が実名報道へと方針を舵を切ったこと。
山上容疑者は当初、旧統一教会の最高幹部を標的として狙っていたものの、警備や接触の困難さから「日本国内で教団の活動を後押しし、メッセージ動画を寄せるなど関係が深いと認識していた安倍元首相」へ標的を変更したと供述しています。この関連団体の真相を巡る問題は、単なる一凶行にとどまらず、政界と宗教団体の長年にわたる関係性を浮き彫りにさせました。