「なぜバイクのようにヘルメットを着用させないのか?」という疑問は、ネット上でも頻繁に噴出しています。ここには、日本のモビリティ法制における長年の「法域のねじれ」が関わっています。
公道カートは、道路交通法上は「普通自動車」として扱われる一方、道路運送車両法上では50cc以下の「原動機付自転車(ミニカー)」に分類されます。普通自動車であるため、法律上はヘルメットの着用義務が課されていません。事業者側も「髪型が崩れず、記念写真が綺麗に撮れる」という集客上のメリットを優先し、長年ヘルメットの着用を推奨にとどめてきました。
こうした状況に対し、国土交通省は公道ゴーカート規制最新ニュースとして、安全基準の段階的引き上げを実施してきました。これまでに導入された主な法規制は以下の通りです。
- シートベルトの着用義務化:以前は免除されていた座席ベルトの設置と着用を義務付け。
- 地上高1メートル以上の後部ランプ設置:後続の大型車からの被視認性を確保するため、リアライトやウインカーを高い位置に設けるハイマウント構造を義務化。
- ハンドルへの緩衝材設置・フェンダー義務付け:他車との接触時や急ブレーキ時の安全確保。
基準の強化によって最低限の安全装備は整えられたものの、混雑を極める渋谷のスクランブル交差点や多車線道路を、小型カートが生身同然で縫うように走る本質的な危険性は今なお解消されていません。