資金の出どころと並んで頭を悩ませるのが、のし袋(結納金包)の上書きや目録に記載する名義の問題です。
結納金 誰の名義で渡すかという点について、伝統的な形式では「新郎の父親の氏名」を包みに記し、受領書にも「新婦の父親の氏名」を記すのが正式な作法です。たとえ中身の100万円を新郎本人の銀行口座から引き出して全額用意していたとしても、袋の表書きを父親名義にしておくことで、相手側の親に対する礼を尽くし、新郎側の親の顔を立てることができます。もちろん、完全に本人同士主導の略式結納であり、事前に両家の親から合意を得ている場合は「新郎本人のフルネーム」で渡しても失礼には当たりません。
一方、男性が女性側の家に入る結納金 婿養子 誰が出すというケースでは、力関係と資金の流れが完全に逆転します。この場合、女性側の家(新婦の親または新婦本人)が「養子支度金」として男性側に結納金を納めます。婿養子の結納金相場は、通常の結納金の2倍から3倍(200万〜300万円)に跳ね上がるのが一般的な基準です。姓を変え、相手の家を継ぐという精神的・社会的な負担に対する謝礼と、新生活に必要な準備金としての意味合いが色濃く反映されるためです。
さらに見落とされがちなのが、結納返し 誰が払うのかという点です。結納返しとは、結納金をいただいた女性側が、感謝と誠意を込めて男性側に金品をお返しする儀礼です。金額は「関東は半返し(50万円程度)」「関西は1割返し、または記念品のみ」といった強烈な地域格差が存在します。この返礼資金を新婦の親が出すのか、新婦本人が出すのかについても、新婦側の家庭内で事前に明確な線引きを行っておかなければ、直前になって家族間トラブルへと発展します。