讃岐うどんの歴史を食文化論の観点から俯瞰すると、綿谷は「日常の軽食」だった讃岐うどんを「一撃で満腹と快楽をもたらす主食エンターテインメント」へと進化させたパイオニアと言えます。
伝統的な讃岐うどんの美学は、澄んだイリコ出汁に素の麺、ネギと生姜のみという「引き算の美」にありました。しかし綿谷はそこに、濃厚な肉の旨味と脂のコクを力技で掛け合わせる「足し算の美学」を持ち込みました。麺のコシに甘辛い肉汁が絡みつき、レモンを搾ることで後味を一気に引き締める構成は、現代人の味覚と食欲のツボを完全に捉えています。
ただし、その強烈な個性ゆえに、すべてのうどん巡礼者におすすめできるわけではありません。訪問前に自身のニーズと照らし合わせてみてください。
綿谷丸亀店を心からおすすめできる人
- ガツンとした濃厚な旨味と、圧倒的な満腹感を求めている人
- コシが強く、食べ応えのある太麺をワシワシと噛み締めたい人
- 活気ある大衆セルフうどん店の熱気とスピード感を体感したい人
- コストパフォーマンスの高さを重視する人
慎重に検討すべき・おすすめできない人
- 1日に何軒もうどん屋を巡る「過密なハシゴうどんツアー」を計画している人(綿谷1軒で胃袋のキャパシティを使い果たす恐れがあります)
- 静かで落ち着いた空間で、ゆっくり出汁の繊細な風味を味わいたい人
- 日曜日しか香川に滞在できないスケジュールの人(日曜定休のため)