この異様な熱気を見逃すはずもない。エッジの効いた作品で映画ファンを魅了し続ける映画会社A24は、ネット発の視覚美学を取り入れた長編映画の制作ラインを複数立ち上げている。時を同じくして、動画配信巨頭のNetflixもドリームコア的な不条理演出を組み込んだオリジナルドラマシリーズの開発を着々と進めている模様だ。
既存のハリウッド映画が依存してきた過度なジャンプスケア(大きな音や突然の出現で驚かせる演出)に頼らないサイコロジカルホラーへの需要は、世界的に高まり続けている。映画産業の第一線で指揮を執るプロデューサーたちは、「説明のつかない静かな不気味さ」こそが、次世代の観客を引きつける最大の鍵になると踏んでいるのだ。